再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
電車が減速して、駅のホームに到着。扉が開くと英介さんたちに連れられて痴漢加害者の男が降りる。
すると痴漢被害者の女の子も一緒に降りていき、そのあとに私も電車を降りた。
英介さんは痴漢加害者の男を連行して、近くにいる駅員に声をかける。女の子もそこに近付いて「この人に触られました」と、自らの被害を伝えた。
英介さんと一緒に痴漢加害者の男を捕まえていた乗客の男性も「俺もそれ見ました」と加勢する。そこに駆け寄り「私も」と、電車内で男性が女子高生に触っていたのを見たと話した。
目撃者がこれだけいては言い逃れができないだろう。痴漢加害者の男に抵抗する様子は見られず、大人しく駅員室に連れていかれた。このあとは警察がくるはずだ。
そこへ女性駅員が来て痴漢被害にあった女の子に声をかける。女性駅員は優しく背中を撫でながら女の子から話を聞いていた。彼女ももう大丈夫だろう。
「千晶」
英介さんが私の隣にやってきた。
「ごめん。途中の駅で降りちゃって」
「ううん、次の電車がくるまで待とう」
ホームのベンチが空いていたので英介さんと並んで腰を下ろした。
次の電車は何分後だろうと、電光掲示板を見ていると「俺さ」と隣から英介さんの声が聞こえて振り返る。
「さっき急に思い出したんだけど、前にも同じようなことがあった気がするんだよな」
彼の言葉にドクンと大きく心臓が跳ねた。
私も同じことを思っていたから。