ー野に咲く花の冒険譚ー
「うあ,う,うあぁ,あああああ」
どうしたらいい。
お前はどうして欲しい。
最後に何を望む……!
「う,あああ,はぁ,ぐがぁ」
白目を向き,周りなんて見ていない。
認識してもいない。
「あやめ,あや……あああ,あや,いだい,いだい,あだまが,われる,たすけて」
言葉を発した。
死の間際に呼ぶ名前は,腕の中で必死に泣く妹だろうか。
痛い,頭が。
必死に叫ばれた思いを,攻撃の意思を努めて胸から追い出しながら,攻撃されないように周りを注視し受け止める。
そうだ,助けてはやれない。
ただの花つきでしかない僕に出来ることなど,何もない。
助けてやれないなら,この先の選択は。