冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
ソファに座って待っていると、彼は水とグラスを持って戻って来た。
センターテーブルに置いて、日奈子の隣に腰を下ろした。
「今日は疲れただろう、お疲れさま」
「宗くんこそ、大成功だったね。よかった……」
日奈子は心からそう言った。
ホテル九条が末長く客から愛される存在であることは、母の望みであり日奈子の願いでもある。
「美鈴にアンバサダーを引き受けてもらえたのも大きいな。彼女は世界的なインフルエンサーだから海外からの客を直接宮古島に呼び込むことが期待できる」
「宗くんは鳳さまと……個人的に親しいの?」
彼の口から気軽に美鈴の名が出たのにつられて、日奈子は思わず尋ねた。宗一郎が眉を上げた。
「気になるか?」
「……え⁉︎ わ、私はべつに……。でも同僚が、宗くんと鳳さまはSNS上で熱愛が囁かれてるって言ってたから……」
図星をつかれて日奈子はしどろもどろになってしまう。
宗一郎が肩をすくめた。
「ただの昔なじみだ。学生時代にサークルが一緒だった。そういう噂があるのは知ってるけど、少し込み入った事情があってそのままにしてる。でもお互いに友人以上の感情はない」
きっぱりと言う彼に、日奈子は無意識のうちにホッと息を吐く。
宗一郎がふっと笑った。
「一週間、連絡しなくて悪かった」
「そ、それはべつに珍しいことじゃないし」
センターテーブルに置いて、日奈子の隣に腰を下ろした。
「今日は疲れただろう、お疲れさま」
「宗くんこそ、大成功だったね。よかった……」
日奈子は心からそう言った。
ホテル九条が末長く客から愛される存在であることは、母の望みであり日奈子の願いでもある。
「美鈴にアンバサダーを引き受けてもらえたのも大きいな。彼女は世界的なインフルエンサーだから海外からの客を直接宮古島に呼び込むことが期待できる」
「宗くんは鳳さまと……個人的に親しいの?」
彼の口から気軽に美鈴の名が出たのにつられて、日奈子は思わず尋ねた。宗一郎が眉を上げた。
「気になるか?」
「……え⁉︎ わ、私はべつに……。でも同僚が、宗くんと鳳さまはSNS上で熱愛が囁かれてるって言ってたから……」
図星をつかれて日奈子はしどろもどろになってしまう。
宗一郎が肩をすくめた。
「ただの昔なじみだ。学生時代にサークルが一緒だった。そういう噂があるのは知ってるけど、少し込み入った事情があってそのままにしてる。でもお互いに友人以上の感情はない」
きっぱりと言う彼に、日奈子は無意識のうちにホッと息を吐く。
宗一郎がふっと笑った。
「一週間、連絡しなくて悪かった」
「そ、それはべつに珍しいことじゃないし」