冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
宗一郎を陰で支えてくれた彼らもまた、宗一郎とともに闘ってきた。自分はひとりではなく彼らという仲間がいたということに。
「ありがとう。君の言いたいことはわかったよ」
心からそう言うと、秘書が心底ホッとしたように息を吐いた。
彼は、この三年一度も宗一郎に意見したことはなかった。
忠実にホテル九条の秘書であり続けたのだ。
それでも不興を買うかもしれないと恐れながら意見したのは、宗一郎と会社を思ってのことなのだ。その心を大切にしたかった。
「ホテル宮古島をオープンさせれば、私の仕事はひと段落だ。君の言う通り、これからも末長く働けるよう。働き方を少し考えるべきかもしれない」
「はい、副社長。私たち秘書室はこれからも副社長を全力でお支えします」
秘書が少し高揚して言う。
宗一郎は頷いた。
「この三年で秘書室(きみたち)が有能なのは私もよくわかった。これからは私の休みを取り入れつつ、スケジュールを組んでもらえるとありがたい」
「はい! もちろんです。実はすでに秘書室内では話し合っておりまして、あとは副社長の了解をいただくのみでした」
張り切って言う彼に、そこまで考えてくれていたのかと、宗一郎は思わず笑みを漏らした。
素直に嬉しかった。
秘書が、ハッとしたように目を見開いて、すぐにもとの表情に戻り、「では一時間後に呼びに参ります」と頭を下げて出ていった。
「ありがとう。君の言いたいことはわかったよ」
心からそう言うと、秘書が心底ホッとしたように息を吐いた。
彼は、この三年一度も宗一郎に意見したことはなかった。
忠実にホテル九条の秘書であり続けたのだ。
それでも不興を買うかもしれないと恐れながら意見したのは、宗一郎と会社を思ってのことなのだ。その心を大切にしたかった。
「ホテル宮古島をオープンさせれば、私の仕事はひと段落だ。君の言う通り、これからも末長く働けるよう。働き方を少し考えるべきかもしれない」
「はい、副社長。私たち秘書室はこれからも副社長を全力でお支えします」
秘書が少し高揚して言う。
宗一郎は頷いた。
「この三年で秘書室(きみたち)が有能なのは私もよくわかった。これからは私の休みを取り入れつつ、スケジュールを組んでもらえるとありがたい」
「はい! もちろんです。実はすでに秘書室内では話し合っておりまして、あとは副社長の了解をいただくのみでした」
張り切って言う彼に、そこまで考えてくれていたのかと、宗一郎は思わず笑みを漏らした。
素直に嬉しかった。
秘書が、ハッとしたように目を見開いて、すぐにもとの表情に戻り、「では一時間後に呼びに参ります」と頭を下げて出ていった。