ヒーローは間違えない〜誰がために鐘は鳴るのか〜
「とにかく、ヒカルはシャワーを浴びてとっとと寝なさい。ユウリくんも飲酒しているんだろう?タクシーを呼んでも来ないだろうし、今夜はうちに泊まっていくといい」
「いえ、生憎着替えも持参しておりませんし、幸運なことに新居はこの近くですのでご心配なく」
ヒカルの実家は、繁華街にほど近い、高台の高級住宅街に位置する。
1度会社が傾きかけた時に、この月野家の持ち家も手放そうとしたのだが、ユウリの叔父であり、貢の親友である新之助前社長に助けられ、住む家を失わずに持ち直すことが出来た。
それが今から10年前のことである。
当時は高校生だったヒカルも、通っている私立のお嬢様高校を退学しなければならない、と戦々恐々としていたことを覚えている。
実際には退学を免れ、有名私立大学まで卒業することができたのだが…。
そんなこともあり、ヒカルは新之助前社長を裏切れないのだ。
「富士の麓の別荘には今も通っているのかい?」
「ええ、あの別荘は1年前、新之助前社長から私に生前贈与されました。おじには子供がおりませんし、今の状況では管理もままなりませんしね」
富士の別荘はヒカルにとっても想い出深い場所だ。
そんな場所が他人の手に渡るのは、他人であるヒカルにとっても面白くはない。
この人外イケメン、ユウチャンと会ったのも、実はその場所だった。
彼の手に渡るなら、別荘も本望だろう、とヒカルは知らずに1人頷きを繰り返していた。
「いえ、生憎着替えも持参しておりませんし、幸運なことに新居はこの近くですのでご心配なく」
ヒカルの実家は、繁華街にほど近い、高台の高級住宅街に位置する。
1度会社が傾きかけた時に、この月野家の持ち家も手放そうとしたのだが、ユウリの叔父であり、貢の親友である新之助前社長に助けられ、住む家を失わずに持ち直すことが出来た。
それが今から10年前のことである。
当時は高校生だったヒカルも、通っている私立のお嬢様高校を退学しなければならない、と戦々恐々としていたことを覚えている。
実際には退学を免れ、有名私立大学まで卒業することができたのだが…。
そんなこともあり、ヒカルは新之助前社長を裏切れないのだ。
「富士の麓の別荘には今も通っているのかい?」
「ええ、あの別荘は1年前、新之助前社長から私に生前贈与されました。おじには子供がおりませんし、今の状況では管理もままなりませんしね」
富士の別荘はヒカルにとっても想い出深い場所だ。
そんな場所が他人の手に渡るのは、他人であるヒカルにとっても面白くはない。
この人外イケメン、ユウチャンと会ったのも、実はその場所だった。
彼の手に渡るなら、別荘も本望だろう、とヒカルは知らずに1人頷きを繰り返していた。