ヒーローは間違えない〜誰がために鐘は鳴るのか〜
「そうか、良かった。気の変わらないうちに計画しましょうか?」

「そうだな。いつにしようか」

「そういえば、偶然にもおじの外泊は明日からの三連休でした」

「ほう。そんな偶然があるのか?私もヒカルも明日から三連休で用事もない。そうだな?ヒカル」

そんな偶然あるんかい!

と、突っ込みをいれてしまうのは許してほしい。

確かに一か月前から、父の貢に「今度の三連休は空けておきなさい」と言われて計画は入れずにいたのは事実だ。

『知り合いの家にいく』

と言われていたので、会社関係の打ち合わせついでに家族旅行にでも行くのかと思っていて、深く追求はしていなかった。

まあ、病んでて疲れてもいたし?

「知り合いの家に行くのでは?」

「知り合いの家だが?」

取り付く島のないあっけらかんとした貢の態度に、やはり計画的犯行だと確信する。

「おじさん今日、何も言ってなかったけど」

「言い出せなかったんじゃないかな?たぶん」

確かに辛くて泣き出したヒカルに、外泊に付き合えなとどは言い出せなかったに違いない。

酔いは覚め、段々と罪悪感がヒカルの胸中を埋めていく。

「じゃあ、明日の朝6時に迎えに来ますね」

「展開、はや!」

そんな罪悪感を吹き飛ばすほどの急速展開。

今はもう23時だ。

寝る暇もないじゃないか!

鬼畜な計画に、ヒカルは目を見開いた。

「では」

そうこうしているうちに、爽やかな笑顔と匂いを残して、謎のイケメンモデル(仮)は颯爽と月野家を去っていった。
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