【電書化・コミカライズ】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
「フリッカ、どこか痛むところは?」
「右ひざが、ちょっと……」
「ひざか。わかった」

 そう答えると、シュトラウスは周囲を見回す。
 近くに人影がないことを確認すると、「すまないが、少し失礼するよ」と言ってから、フレデリカのドレスを膝上までめくった。

「ひゃっ……!?」

 これは、転んだフレデリカを心配してのこと。怪我の有無を確認するためのもの。
 そうわかってはいるものの、スカートをめくられ、まじまじと足を観察されたフレデリカはもう、恥ずかしくて仕方がない。
 膝をつく彼が、フレデリカの足の間にいるような状態だから、なおさらだ。
 
「っ……!」

 足に触られたフレデリカは、ぴくりと身体を震わせ、吐息をもらす。
 シュトラウスはといえば、それはもう真剣に足の状態を確認しており、自分が触れるたびにフレデリカが反応していることになど、気が付かない。

「……血は出ていないようだが、赤くなっている部分がいくつかあるな。念のため、城に戻ったらちゃんと診てもらおう」

 フレデリカからの返事はない。

「フリッカ?」

 ようやく彼が顏をあげたときには、フレデリカは呼吸を乱しながら、青い瞳を潤ませていた。
 医療行為だったとわかってはいるものの、フレデリカはついつい、自分を刺激した彼をじっと睨んでしまう。

「……!!」

 愛する人の艶めかしい姿に、シュトラウスもごくりとつばをのむ。
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