【電書化・コミカライズ】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
 婚約者として過ごす期間は、和やかに過ぎていく。
 ずっと大好きだった人に、たっぷりと愛されて。フレデリカは、幸せだった。
 王たちの話し合いから、数か月が経った頃。
 ようやく、二人が結婚式を挙げる場所が決まった。

「王城……ですか」

 話ついでに昼食はどうかと、フレデリック王からダイニングに呼び出された婚約者たち。
 王城内というだけあって装飾は目を見張るものがあるが、三人しかいないため、選ばれた部屋は小さめだった。
 シュトラウスの言葉に、王は頷いた。

「ああ。式は王城の教会堂、披露宴はホールで行う。その日は庭を一般解放して、お前たちの晴れ姿を民にもお披露目する予定だ。二人はバルコニーから、民衆に姿を見せて欲しい」
「わかりました。お父様」
「承知いたしました」

 二人は詳細を知らないが、どうやら父親たちによる式場決めの争いは、シュトラウスの父・シリウスが勝利したようだった。
 本人たちはストレザン領と王都のどちらでもよかったので、ああそうなんだぐらいの感覚である。

 そこからは、食事を進めながらも、式を挙げる時期や、準備についての話が続く。
 式は、約3か月後に行う予定だそうだ。
 式場が決まるまでの期間に、ドレスや指輪、招待客についてなど、事前に打ち合わせが可能な話は進めてあったため、準備も間に合うだろう。

 結婚が間近に迫っていることを感じ、二人の気分は高揚した。
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