【電書化・コミカライズ】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
自分が狙われていることは、フレデリカも知っている。
わかっているからこそ、こうして守られているのだ。
なのに彼女は、今のように明るく振る舞っている。
怖いはずなのに。不安を抱いているはずなのに。
フレデリカは、シュトラウスにも弱音を吐かなかった。
式を中止したいとも言い出さない。
それどころか、ドレスを着てシュトラウスの隣に立つのが楽しみだと話すぐらいだ。
先に限界を迎えたのは、彼女の夫となるシュトラウスのほうだった。
「……フリッカ。きみは、怖くはないのか?」
「え?」
両手でクッキーを持ち、小リスのようになっていたフレデリカの動きがとまる。
「……俺は、きみを失うことが、きみが傷つくかもしれないことが、恐ろしくて仕方がない。本当は、式だって中止したいんだ。だが、国として、屈することもできなくて。きみを守ると、決めている。でも、万が一のことがあったらと思うと……」
頭を抱えるようにして俯き、シュトラウスは己の感情を吐露していく。
自身の手に乱暴に触れられ、彼の黒い髪はぐしゃりと乱れた。
わかっているからこそ、こうして守られているのだ。
なのに彼女は、今のように明るく振る舞っている。
怖いはずなのに。不安を抱いているはずなのに。
フレデリカは、シュトラウスにも弱音を吐かなかった。
式を中止したいとも言い出さない。
それどころか、ドレスを着てシュトラウスの隣に立つのが楽しみだと話すぐらいだ。
先に限界を迎えたのは、彼女の夫となるシュトラウスのほうだった。
「……フリッカ。きみは、怖くはないのか?」
「え?」
両手でクッキーを持ち、小リスのようになっていたフレデリカの動きがとまる。
「……俺は、きみを失うことが、きみが傷つくかもしれないことが、恐ろしくて仕方がない。本当は、式だって中止したいんだ。だが、国として、屈することもできなくて。きみを守ると、決めている。でも、万が一のことがあったらと思うと……」
頭を抱えるようにして俯き、シュトラウスは己の感情を吐露していく。
自身の手に乱暴に触れられ、彼の黒い髪はぐしゃりと乱れた。