ざまぁ代行、承ります。星空の女神は沈黙の第二皇子とお兄様に溺愛されて、代行業に支障を来しているようです。
「……ミスティナ様が動くよりも先に、殿下が処理してくださると思います……」
「そうね。私もそう思うわ。あの様子では、ミスティナが面と向かって戦いを挑まなくたって……」

 ロスメルはすべてを口にしなかったけれど、私が貴族令嬢をわざと逆上させるようなことをしなくとも……。
 常に私を監視しているディミオが、怒り狂うはずだわ。
 私に戦いを挑んできた時点で、相手の負けは確定しているのよね。

 私の出番は、噂が回ってずる賢い令嬢達がディミオに見つからないよう、立ち回り始めた頃かしら?

「私は今まで通りの生活を送るためなら、なんでもするわ」

 勝負よ。ディミオ。必ず貴方の目を盗み、王城と言う名の牢獄から、抜け出て見せるわ……!


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