妖狐の末裔の狐森くんは、嬉しいと狐の耳が出てくる

花壇


○休み時間。


狐森はあの後2人を追う、なんてことは怖くてできなかった。

だけど、その代わりに不安や疑問が募ってゆく。



○校舎4階

廊下の端の窓から、体育館横にある花壇が見える。

狐森は風を感じながら、花を見ていた。


そこは生徒があまり行き交う場ではないのだが、足音がして狐森はその方向を見た。


その途端に耳が現れて、自分でも呆れた。

4階から見る西村の姿にこんなにも喜んでしまうのだから。

しかし、そこにいたのは西村1人ではない。


狐森(友達?)

西村の他に5人の女子がいた。

そして狐森は気づいた。

その5人の中の2人に。

狐森(あの2人、好きな男子が先輩に告白してて先輩に怒ってたやつだ。)



○数日前

電話で話す狐森と西村

狐森「クラスの女子が、先輩が振った男子を好きだったみたいで、あんまり関わらない方が良いかと思いまして。」



○現在


それに気づいたあと、その女子は西村を体育館の壁に向かって押しつけた。

西村は壁と頬が擦れて、傷ができ血が出ていた。


狐森は走った。

階段を下って、西村の元に走った。
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