キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
行程は行きに2週間。調査、討伐に1ヶ月。帰りに2週間の長い予定だ。
死の森に入って10日、すっかり大蜘蛛のテリトリーである。移動中はくちばしマスク着用必須だ。
サーシャは以前、ルテとともに風魔法バリアでふわふわ浮かされて移動していた。だが、危険過ぎる場所でサーシャと一時も離れたくないレオナルドによって、サーシャはレオナルドに背負われて移動していた。
「レオさん、私、歩けますよ?」
「一人で歩かせるのは、俺が嫌。ずっと触ってたいからちょうどいい」
「もう……」
人目はばからずサーシャとくっつきたがる副団長に誰も文句は言えなかった。癇癪が爆発するとこっちの命が危ない。
「ところどころ、ぷちぷち畑があるの不思議ですよね」