惚れた弱み
その日の夜。
机に向かって勉強をしていると、スマホの画面に通知画面が表示された。
『橋本菜々』
その文字を見た瞬間、ペンを放り出し、スマホを取り上げ、すぐにトーク画面を開いた。
『こんばんは。今日はありがとうございました。ネット記事見ましたよ!改めて、優勝おめでとうございます。』
――マジか。さっそく見てくれたなんて…橋本ちゃん、マジでいい子。
ニヤニヤが止まらない。
急いで『ありがと!』と返事を送る。
そして、敢えて褒めてもらえるような誘導をしてみる。
『どうだった?俺の勇姿』
ドキドキしながら返事を待つ。
しばらくして画面に文字が表示された。