肉を斬らせて骨を断つ
「うん? 学校に用事なんかあったの?」
そう尋ねると、純玲は気まずそうな顔をして項をおさえた。照れているらしい。
「図書館に一冊返却し忘れてたのがあって、持ってきた。ここに寄ったら、冴がいた」
「なるほどね」
「今更なんだけど、連絡先教えてくれ。明日会える自信がない」
確かに、とスマホを取り出す。
明日の花火大会はかなりの混雑が予想されるらしく、交通規制も行われる。
大学に居れば、純玲はすぐに見つけられるけれど。
「バイト探してるのか?」
「うん。その内キャバ辞める」
「え、どうして」
固まる純玲に、首を傾げる。