肉を斬らせて骨を断つ
「お金使ってんのは店だから当たり前ですし、あたしがプライベートで何してようと他人には関係ないです」
そう言い放つと、オタルさんが分かりやすく顔色を変えた。
「答えました、じゃあ」
こんなところで油を売っている場合じゃない。待ち合わせ時間が迫っているし、純玲は既に待っている。
横を通り抜けて、つけられるのも嫌だから大通りへ出てしまおうと身体の向きを変えようとした時だった。
どん、と肩にぶつかられた。
少しあたしはよろめき、後ろへ退がった。
香るアルコール臭と、見えた刃物。
オタルさんが何か言ってる。