肉を斬らせて骨を断つ

眠れなかった。
眠ると、腹部の痛みに目が覚める。
起きてみれば全然痛くないのに、覚えた痛みが蘇る。

医師に相談すると心理カウンセラーを紹介された。

フルーツも悪くなる前にお隣さんやカウンセラーの先生にあげた。あたしは食べられなかったから。

薬で症状が軽減し始めて、眠れる時間が増えた。

その日とカウンセラーが終わって、点滴と共に自分のベッドへ戻ろうとゆっくり歩いていた。静かに後ろから腕を取られて、驚き振り向く。

「冴」

名前を呼ばれた。

純玲がいた。

同じように驚いたような顔をしていた。

< 62 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop