肉を斬らせて骨を断つ
眠れなかった。
眠ると、腹部の痛みに目が覚める。
起きてみれば全然痛くないのに、覚えた痛みが蘇る。
医師に相談すると心理カウンセラーを紹介された。
フルーツも悪くなる前にお隣さんやカウンセラーの先生にあげた。あたしは食べられなかったから。
薬で症状が軽減し始めて、眠れる時間が増えた。
その日とカウンセラーが終わって、点滴と共に自分のベッドへ戻ろうとゆっくり歩いていた。静かに後ろから腕を取られて、驚き振り向く。
「冴」
名前を呼ばれた。
純玲がいた。
同じように驚いたような顔をしていた。