環くんは、フォーク化現象に悩まされている
「身をていして人をかばう理由、たったそれだけ?」
「私にとっては、宝物箱につめこみたいくらい嬉しい出来事だったの」
「確かに。意味不明な行動をしちゃうことに、大した理由なんてないか」
「ん?」
「俺もそうだったよ。チョコちゃんを守るために暴徒フォークハンターになって、高校入学とともにチョコちゃんの護衛につかせてもらってたんだけど。俺がフォークで、ケーキの作った料理しか食べても味がしないって嘘をついたのだって、ほんとどうしようもない理由で……」
「どんな理由?」
「チョコちゃんにお弁当を作ってもらって、確認したかったんだ。チョコちゃんが作る卵焼きの味。小5の俺の影響を受けて、極甘な卵焼きを作るようになってくれていたらいいなって、勝手に願ってて」
……ウソ?
「私あの日から、卵焼きは砂糖たっぷりのものしか作ってないよ」
「じゃあ俺の願いは、叶っていたんだ。ほんと嬉しい~」
ひゃぁぁぁ!
口元に手を当てて、恥ずかしそうに微笑まないで。
私にまで、恥ずかしさが伝染しちゃう。
心臓がドキドキしすぎて、溶けそうだよ……