環くんは、フォーク化現象に悩まされている


「チョコちゃんは悪くないからね。俺のワガママに付き合わせてるってわかってるし。心から謝るから……」


「……」


「俺のこと……絶対に嫌いにならないでね……」


捨てられた子犬のようなウルウルお目目で見つめられ、私の心臓がキュン。


「本当にごめんね」


私の手のひらを、もう一度ほっぺにくっつけと思ったらスリスリスリ。


「この手がないとほんとダメ。俺だけの宝物」


目がアーチ状になるくらい、環くんがニコっと微笑んだんだもん。


告白されたと勘違いしそうになる私の心臓は、うるさいくらいに暴れ出しちゃうし。

環くん推しの皆さんは


「キャー!」


「ニヤニヤ環くん、可愛い~」


「尊すぎ。心臓ヤバいぃぃぃ」と悶えだすし。


カウンター前に座っているのが、恥ずかしくなってしまいました。


「頭をナデナデしてもらうのも、気持ちいいけど。今日はチョコちゃんの手をほっぺにくっつけて、お昼寝しちゃおっと」

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