環くんは、フォーク化現象に悩まされている
「千夜湖ちゃんは、誰かに連絡したいの?」
「……はい、父に」
「それならさ、図書資料室に電話があるよ」
「そうなんですか?」
図書委員だけど、知りませんでした。
資料室に入るのは先生か委員長くらい。
いつも鍵がかかっていて、鍵は職員室で厳重に管理されているから。
「千夜湖ちゃん、ついてきて」
オルゴールのような癒し声に安心して、私は委員長の後ろを歩く。
本棚を通り、生徒の読書スペースも抜け、また本棚の間を進み。
広い図書室の奥の壁まできて、委員長はドアを開けた。
すすめられるまま資料室の中に入る。
ドアのカギを、内側から委員長が閉めてくれた。
これで環くんたちが入ってこられないから安心だ。