環くんは、フォーク化現象に悩まされている

お願いする前に、さりげなく鍵をかけてくれるなんて。

また泣きだすかもしれない私が、他の生徒から泣き顔を見られないように、配慮してくれたんだろうな。

優しさと気遣いにあふれる委員長は、人間の鏡かもしれない。



図書資料室は4・5畳ほどのスペース。

入口のドアがある壁には、図書室が見えるように作られた窓がある。

いつもどおり閉まっている、真っ黒いカーテン。


あとは3つの壁に沿うように、コの字型で棚が並んでいるだけ。

部屋の中央は特に何もない。

入口のすぐそばに台車があって。

洗濯機が入りそうなほど大きい段ボールが、横倒しで乗っている。



あれ?

私の頭がユルっと傾く。


電話はどこにあるの?

ハテナを浮かべたまま、部屋中をキョロキョロキョロ。

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