【完結】魔法学院の華麗なるミスプリンス 〜婚約解消された次は、身代わりですか? はい、謹んでお受けいたします〜

「オリアーナ、あなたが何かしたんでしょ!? なんとかしなさいよ! レイモンドに万が一のことがあれば承知しないわよ!」

 母の叱責はオリアーナの方にも向いてきた。自分がひどく当たられるだけなら、いくらでも我慢できる。でも今は、大事な弟が苦しんでいる最中だ。オリアーナは両親を睨みつけた。

「出てって……」
「オリアーナ?」
「早くこの部屋から出て行ってください!」

 両親を強引に引きずるようにして部屋から追い出し、施錠した。
 レイモンドの元に戻って手を握る。

(あんな両親で本当にごめんね。……姉さんが傍にいるからね。……私が代わってあげられたらいいのに……)

 レイモンドもオリアーナの手を握る力を強めた。そして、彼の背中を擦りながら呟く。中間試験のときを思い出しながら。


 《――聖女の祝福(ブレッシング)


 ――すると。
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