お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 王妃として、ケイトにこの国を最高の状態で引き渡すことも考慮してもいいかもしれないと思う。

「町に出ましょうか。しばらく出ていないしね」

 城下町の探索も、しばらく行くことができていない。

 侍女達も賛成してくれたので、お忍び支度を調えて外に出た。

(ここでの生活も、悪くないと言えば悪くなかったのよね……)

 グレゴールに与えられた離宮。たしかに、辺(へん)鄙(ぴ)な場所にはあったけれど、その分外への出入りは自由だった。

 特に侍女長をこちら側に引き入れてからは、自由に動きやすくなった。

 ウィナー商会に出資した分は、今では倍以上の額になっている。王妃として体裁を調えるだけではなく、オリヴィア個人の財産にもなっている。

 町は活気に溢れているように見えた。店に並んでいる商品も、いつもの通り。

 大きな変化はないように見えていたけれど――。

(おかしいわね。怪我をしている人が、以前より増えたような?)

 たしか、地方の方で小競り合いがあったと聞いている。王宮からも兵を出したというのはオリヴィアも知っていた。

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