お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
(……しかし、グレゴールのやつ)

 ぴょん、ぴょんとテーブルの上を跳ねながら考え込む。

 こうして使い魔と意識を同調させるのは、ルークにとっても生易しいことではなかった。多くても月に二度しか来ることができないのは、ルークの身体にも大きな影響があるからだ。

 けれど、こうしてオリヴィアの様子を見られることがなによりの幸せだったのに。

(苦労、しているんだな)

 オリヴィアの美しさには少しの陰りも出ていないけれど、時々、昔は見せなかった表情をするようになった。

 それを、大人になったで片付けられるほどルークも単純ではない。

(――オリヴィアひとりで背負う荷物じゃないだろう?)

 うんうんと唸りながら書いていたのは、ルークへの返事。当の本人が、ここにいるなんて想像もしていないのだろう。

 使い魔と同調する術は、それほど大変なものなのだ。

「――ポッポ」

 オリヴィアの名を口にしたはずなのに、出てくるのは鳩の鳴き声。ベッドで眠りについているオリヴィアの側に寄る。

 ぐっすりと眠っているオリヴィアの側にそっと寄り添った。

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