光が消えていってしまう君へ
仲直り

本当

藍斗さんに呼び出された。

紫都が話があるって。

そしてただいま絶賛困惑中。

相談した亜梨紗ちゃんもビックリしてフリーズしちゃった。

何の話だろう...

まさか、悪い話じゃ...


「「う~ん」」

「行くしかないもんね。」

「うん。呼び出されるとは思わなかったからビックリなんだけど。」

「この際だから、何を隠してるのか問いただしてみたら?」

「それいいね!そうする~」


呼び出されていた放課後になった。

緊張する~。

まぁ、問いただせる絶好の機会だと思えばいいんだけどさぁ~。

あんなに冷たい目の紫都は見たことがなかった。

またあんな目をされたらすごく悲しい。



ガチャ


屋上の扉を開ける。


紫都はすでにいた。


「ごめん。遅れて。」


少し遅れてしまったので謝っておく。


「大丈夫。とりあえず、そこ座って。」


そう言われて見た先にはベンチがあった。

来たことなかったから知らなかったけど。


「えっと、何の話?」


そう聞くと紫都は予想外の行動に出た。


「ごめん。興味ないとか言って。関わるなとか言って。」


いきなり謝られた。


「え?交流会の話?ていうか何でいきなり謝ってるの?」


困惑の連続だ。

謝るってことは紫都の方から説明してくれそう。


「実は、俺目の病気で、失明するかもって言われてたんだ。」

「え。」

「だから、見たくなるようなものを作らないようにしようって。」

「冷たい態度をとって、嫌われるようにした。」

「自分勝手な理由で遠ざけようとした。本当にごめん。」


紫都に本当のことを話してもらって納得がいった。
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