内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

「たとえ社員食堂でも、男とふたりきりで食事と言うのはいただけないな」
「す、すみません……。偶然一緒になって」

 ほんの少し霜村くんと会話をしていただけだが、龍一さんの婚約者として軽率な行動だったらしい。

 そういえばデートの七箇条の中でも、龍一さん以外の男性に意識を向けるのはご法度だったっけ。

 たとえ会社の中でも、休憩中などのプライベートな時間は同じようにしなければならないということか。

 ……ちょっと厳しすぎる気もするけれど。

「きみは、偶然一緒になった相手の背を撫でるのか?」

 腕組みをした彼に、淡々と聞かれる。棘がある聞き方から察するに、まだ怒っているみたいだ。

「それに関してはご説明した通り、彼の具合が悪そうだったので」
「元気に別の席へ移動していったようだが?」
「そう言われましても、私には彼の詳しい状態はなんとも……」

 龍一さんが私から視線を外し、深いため息をつく。

 謝った方がいいのだろうか……。だけど、霜村くんに対して浮ついた感情を持ったわけでもないのにここまで責められるのは、なんとなく理不尽だ。

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