内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
「真智」
自分の気持ちを確かめたくて、俺の脇を通り過ぎようとする彼女を呼び止めた。
「はい」
顔を上げ、きょとんと目を丸くする彼女は隙だらけだ。
それを愛らしく感じるのも、どこか危なっかしいと焦れったくなるのも。
もしかしたら、俺は本当に彼女を――。
無言で彼女の小さな顔を両手で包み込んだ俺は、ゆっくり顔を近づけてふっくらとした桜色の唇を奪った。
さっきまで歯磨きをしていたからであろう、清涼感のあるミントの香りが鼻孔をくすぐる。
唇を重ねたまま薄っすらと目を開けると、驚いたように瞬きをしていた真智がやがて観念したように目を閉じる。
同時に俺のシャツをキュッと掴んだその仕草に胸を掴まれて、一度だけにしようと思っていたはずの口づけを、終わらせたくなくなってしまった。
離した唇をまた重ねて、音を立てて吸ったり食んだりする。
「んっ……りゅ、いち、さん……?」
俺の名を呼ぶ真智の声は、余裕なく上擦っていた。それすらも食べてしまいたい思いに駆られて、洗面所の壁にトンと彼女の背を押しつけ、さらに深いキスをお見舞いする。
小さな口の中に差し入れた舌であちこち探ると、最初こそ感じていたミントの清涼感はすぐに消え去り、真智自身の味が舌を伝って頭の芯に届いた。
理性が崩れてしまいそうなほど甘ったるい。