内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
パソコンの電源を落としてうーんと伸びをする。目に入った壁の時計は九時前を示してした。
月曜日にすぐチェックしてもらえるよう、印刷した企画書を石狩課長のデスクに置く。
帰り支度を済ませてからずっとチェックしていなかったスマホを見ると、龍一さんからたくさんのメッセージが入っていた。
今日の彼は昼間会食の予定が入っていたようだが、夜は家にいたはず。なかなか帰らない私を心配してくれていたとしたら申し訳ない……。
【まだ会社か?】
【土曜出勤もだが、残業もほどほどに。迎えに行くから終わり次第連絡してくれ】
【心配なので会社に向かう】
案の定、かなり心配をかけてしまったようだ。しかも、もう家を出たらしい。
メッセージが送信されたのは十分前。あのマンションは会社に近いので、すぐに到着してしまうだろう。
急いでエントランスに下りた頃には、すでに龍一さんの姿があった。スーツの上に羽織ったグレーのステンカラーコートのシルエットが美しい。
「お待たせしました……!」
「まったくだ。……心配をかけさせて」