内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
「あのね、ほんとうは、アキじゃないよ、アキトだよ」
「そうか、秋人か。カッコいい名前だな。何歳?」
「に!」
「へえ。もっとお兄さんかと思ったよ」
龍一さんにおだてられ、秋人がにまっと嬉しそうに笑う。
「ちゃちょー、ムギも、ムギトなの」
「ぼ、ぼくは、ふうとです」
麦人が羨ましそうにするのは想定内だったが、楓人までももじもじしながら龍一さんに自分の名前をアピールする。
あまり大人の男の人と接する機会がないからだろうか。テンションが上がりっぱなしの三つ子の姿が新鮮だ。
「秋人、麦人、楓人。もしかして、誕生日は秋か?」
龍一さんは三つ子の誕生日を名前から推測したらしい。
完全に図星だが、現在二歳で、誕生日は秋であると教えてしまったらなにもかもばれてしまいそうで、しどろもどろになる。
「え、ええと、その辺りは濁させていただいてもいいでしょうか……」
「無駄な抵抗だと思うけどな」
「えっ?」
「だって、この子たちの顔……」
そう言った彼は、改めて三人の顔を見比べる。そして最後に私を見つめると、切なさを含んだ笑みを浮かべた。
「幼い頃の俺とそっくりだ」
そう言った彼が、抱き上げている秋人を愛おしそうな目で見つめる。
初めて見るその優しげな表情に、長い間眠りについていた甘く切ない気持ちが、ゆっくりと目を覚ます感覚がした。