内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
ひちわり……ひきわり納豆のことか。冷蔵庫を開けた時、普通の納豆の隣にひきわり納豆の三個パックもあったのだが、未開封だったために普通の納豆を開けてしまった。
楓人には悪いことをした。
「ごめんな、楓人。うどんもおつゆもまだあるから、今よそい直す。こっちは俺が食べるよ」
「ありがと……ございます」
「どういたしまして」
楓人の丼を回収し、頭を撫でる。
心からホッとしたような楓人の顔を見て、余分に作っておいてよかった……と、俺の方も胸を撫で下ろした。
腹ごしらえが済むと、順番に歯磨きをして夜用のオムツを履かせ、寝室に移動した。
三つ子の話によると、お風呂はお姉さんが夕方出勤する前に入れてくれたらしい。
おそらく、体調不良の真智の負担を軽くしようとしてくれたのだろう。俺が来る前からパジャマも着ていたし、あとは寝かせるだけだ。
三人と真智とで一緒に寝るためか、洋室の上に布団が三つ繋げて広げてあった
ごろんと寝転んでみると真智の甘い香りがふわっと鼻先をかすめ、子どもの前だと言うのにどきりとしてしまう。
「……麦人? 寝ないのか?」
秋人と楓人はそれぞれ自分の枕のところで横になったが、麦人だけ布団にも乗らずにドアの前で立ち尽くしていた。
パジャマの裾をギュッと掴む麦人の目がだんだんと潤んでくる。