内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
まずは冷凍ご飯を温めて三等分し、プラスチックの茶碗に移す。それから秋人のご飯にはケチャップを混ぜ込み、麦人のご飯にはおかかふりかけをまぶし、楓人のご飯にはひきわり納豆をかけ、ぬるめに温めた昨日のお味噌汁と一緒に出す。
あとは雑に作っても大丈夫なスクランブルエッグと、食べやすいように切ったバナナ、麦茶を出せば完了。
……なのだが、二歳児が綺麗に食事できるはずもないので、私は素のままの食パンをかじりながら、今度は監視員になる。
「秋、スプーンでテーブルを叩かない」
「麦、お味噌汁にバナナ入れて遊ばない」
「楓……は、ちゃんと食べてるね、えらい」
食べる量も好みも食事にかかる時間もまちまちな三つ子を見守っているだけで、朝からどっと疲れる。
食後の片づけに加え、もれなく食べこぼしが散乱するダイニングの床掃除も必須。掃除のしやすい防水マットを敷いているものの、食事を終えるたびにテーブルの下で四つん這いになっていると、時々腰が痛んだりもする。
まだギリギリ二十代なんだけどなぁ……。
なんて遠い目をしたくなる時もあるけれど、毎日たったひとりで三人の世話をしているわけではない。
この家には、もうひとり頼りになる存在がいるのだ。