旦那様は仏様 ～もっとイチャイチャしたいんです～

「なんだか観覧車っていいですよね」

　動揺する美咲に目の前の聡一が優しく話しかけてきた。

「ゆったりと回る時間がいいと思いませんか？　特にこうやっていろいろと楽しんだあとに乗ると、今日の想い出が蘇ってくるようで、なんだか幸せな気持ちになれますね」

　穏やかな聡一の話声に美咲の心も徐々に落ち着いてくる。

「そうですね。今日はたくさん遊びましたしね」
「本当にたくさん遊びましたね。とても贅沢な時間でした。またいつか遊びに来たいですね」
「はい、行きたいです」
「じゃあ、今度は二人で行きましょう」

　その提案が嬉しくて、美咲はにっこりと笑って聡一の言葉に頷き返した。次にやってきたときには、自然と手を繋げるようになっていればいいなと美咲はそんなことを考えていた。