神獣使いのお気に入り
フィリップが立ち去ると、ユリウスはマントでフィリカを隠したまま自室へと急いだ。
西棟に王族が来ることは珍しく、ちょっとした騒ぎになってしまったからだ。
南棟から1番遠い角部屋がユリウスの居住区だった。
マントを取られた視界に広がった豪華絢爛な居住区にマーヤやディアナの興奮が共感できた。
居住区というだけあって、普通の騎士団員が住まう詰め所とはかなり違った。
騎士団の詰め所はお使いで行くことはあるが、位の高い団員の住まいはまるで違う。
騎士団長ともなればこんなに広くて煌びやかな居住区をもらいうけるのか、と感動した。
「フィリカ嬢、いきなりマントの中に押し込んですまなかった。大丈夫か??」
「平気です。」
ユリウス様のいい香りに包まれて、少し幸せを感じたのだけど本人には恥ずかしくて言えない。