神獣使いのお気に入り
頭を下げたままユリウス様の反応を待つが、話すどころか動かなくなってしまった。
どれくらい頭を下げたらいいんだろう。
もしかして、頭を下げるだけじゃ足りないくらいの不敬にあたるんだろうか。
5分くらいベッドに頭をつけていると、ふいにユリウス様が話し出した。
「フィリカは昨日の出来事を想い出として処理してしまうのか?」
想像しなかった泣きそうな震えた声が聞こえて思わず顔を上げた。
美しい顔が歪んで、悲しみを映し出していた。
傷つけた…、どうしよう!!
さっきまで漂ってた甘い空気が消え去り、泣きそうな騎士団長を前に動揺した。
そのまま項垂れたユリウス様。
なんだかとんでもないことを言ってしまったらしい。
想い出にもせず記憶から消し去った方がよかったのかもしれない。
どうしよう…。
言葉もかけられずにいると、寝室のベランダに翼を羽ばたかせて神獣が降り立った。