神獣使いのお気に入り

頭を下げたままユリウス様の反応を待つが、話すどころか動かなくなってしまった。


どれくらい頭を下げたらいいんだろう。
もしかして、頭を下げるだけじゃ足りないくらいの不敬にあたるんだろうか。


5分くらいベッドに頭をつけていると、ふいにユリウス様が話し出した。

「フィリカは昨日の出来事を想い出として処理してしまうのか?」

想像しなかった泣きそうな震えた声が聞こえて思わず顔を上げた。

美しい顔が歪んで、悲しみを映し出していた。

傷つけた…、どうしよう!!

さっきまで漂ってた甘い空気が消え去り、泣きそうな騎士団長を前に動揺した。

そのまま項垂れたユリウス様。

なんだかとんでもないことを言ってしまったらしい。

想い出にもせず記憶から消し去った方がよかったのかもしれない。

どうしよう…。

言葉もかけられずにいると、寝室のベランダに翼を羽ばたかせて神獣が降り立った。



< 22 / 43 >

この作品をシェア

pagetop