神獣使いのお気に入り
せっかく早く起きて庁舎まで来たので、白狼の世話でもするか。
ウィルは庁舎の横に作られた獣舎に向かった。
騎士団の白狼たちは50体ほどだ。
神獣である白狼の住処として提供しているが、獣舎からの出入りは自由であるためここに暮らさないものもいる。
俺の白狼であるレベッカはこの獣舎をいたく気に入っていて、奥の花畑がある場所でよく休んでいる。
いつものようにレベッカはそこにいた。
他を寄せ付けないレベッカだが、今日はその隣にユリウスの白狼であるヨルが寝そべっていた。
『おはよう、レベッカ』
念話で話しかけると驚いたようにレベッカが跳ねた。
『ウィル!!今日はやけに早いのねっ』
白い毛並みを猫のように毛繕いをして、その身体を起こすと朝の挨拶とばかりに擦り寄ってきた。
首の下を撫でてやると気持ちよさそうに目を細め、ゴロゴロと喉を鳴らす。
『今日は少し早く目が覚めて、レベッカの様子を見に来たんだ』
そう伝えると嬉しそうに舐めまわされるが、途中でパタリと止まる。
『嘘。私よりユリウスのことが気になってるわ』
神獣と契約をしているため心の奥に秘めた気持ちや考えていることが意図せず共有される。
やはり、バレた。