神獣使いのお気に入り

「と、遊園地と航空券のチケットを渡されたのです!」

普段は酒を飲まないジーマが酔っ払って椅子の上に立ち上がり騎士団員にチケットを見せる。

仕事の鬼だった騎士団長の働き方改革に思わず壊れたジーマのキャラでみんなも大盛り上がりだった。

騎士団の面々が行きつけにしている場外の酒場。

今回は先日の魔物討伐の記念だった。

渦中のユリウスは今日の飲み会には来なかった。

先約があるとの理由だ。

ヨルの言っていたやるべき事なんだろうと予測のついていたウィルは2軒目に向かう仲間とわかれて居住区へ急いだ。

早く始まった飲み会の解散時間は夜19時。

居住区を出歩く者は少ない。

ウィルとユリウスの部屋は離れているが、ユリウスの部屋の横にはフィリップの別邸として使われている部屋がある。

「お前もいるのかよ…」

王族に対してこんな口の聞き方が出来るのは幼馴染という特権からだった。

フィリップは優雅に紅茶を飲む。

「僕は自分の部屋にいるだけだ。問題ある?」

それを言われて言い返せる言葉はない。


< 38 / 43 >

この作品をシェア

pagetop