神獣使いのお気に入り
 

「それにしても、なぜユリウスの部屋を見張る必要があるんだ?」

フィリップは不思議そうに聞く。

「ヨルからユリウスのやるべき事が増えたと聞いたんだよ。そしてユリウスが朝早く仕事を始めて夜早く帰っている事実を突き止めた」

ってことは夜その何かをしてるってことだろう?

とウィルは探偵になったかのように推理を披露する。

「逢瀬だったり?」

フィリップから出た言葉に紅茶を口に含んでいたウィルはぶほっとはきだした。

しばらく咳き込んで涙目になっているウィルを他所にフィリップはフィリカを思い出していた。

「ユリウスに限って、そんなことない」

他者を寄り付かせないことで有名だ。

そんなことありえないと自信を持って回答できるとウィルは答えた。

           ・・
「誰しも親友にだって、家族にだって言えない隠し事はあるだろう?」

居住区から見える王宮のローズガーデン。

優雅に飛行するヨルが見えたのはそれから数刻の時が経ってからだった。

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