初デートのすすめ

「私も常磐君のこともっと知りたい!だから、常磐君が思ったこと、なんでも教えてね。」

萌が満面の笑顔で笑った途端、賢斗の顔がまた更に赤くなった。恥ずかしそうに俯きながら「じゃあ言っていい?思ったこと。」と呟く。

「うん!いいよ。」

萌がそう言うと、賢斗は俯いた状態から目線だけを萌に向けて話しだした。

「ショートパンツは反則。佐々原さん、脚キレイすぎだから。他の男の目線が気になる。俺も見ちゃう。」

「え!?」

「それから、急にポニーテールにするのも反則。うなじが見えて、ますます色気が出ちゃってるよ。」

「あ、ハイ…」

「それから」

「え、まだ何か…」

「唇、なんでそんなキレイなの?」

そう言うと賢斗は萌の顎に手をかけ、親指で唇を軽く触った。

心臓が一気に高鳴る。
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