A Maze of Love 〜縺れた愛〜
 まったく訳がわからない。
 尋ねても、凪咲は何も答えない。
 それどころか、大翔を避けるようになった。

 業を煮やした大翔は、通常授業の最終日の昼休み、凪咲の教室を訪ね、呼び出した。

「教室にまで来るなんて」
 大翔は席に戻ろうとする凪咲の手首をつかんで、問いただした。

「なんで、急に俺を避けるようになったんだよ」
 凪咲は、大翔が掴んだ手を振りほどき、淡々とただ一言、大翔に告げた。

「わたし、一馬さんと婚約することになったの。だから、もう付きまとわないで」
「えっ、兄貴と? なんで……」
 そんな話、大翔は一言も聞いていなかった。

「おい、どういうことだよ。凪咲と婚約って」
 その日の学校帰り、大翔はすでに個室のオフィスを持っている一馬のところに行った。

< 24 / 48 >

この作品をシェア

pagetop