極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
再会して、子どもができたことを知って喜んでくれて、一緒に暮らすことになった。責任感や義務感からではないと信じたいのに、なんだか自信がなくなってくる。
(子どもができたから結婚してくれるだけなのかも……)
そんなことを考え出すとなかなか眠れず、二葉は何度も寝返りを打った。
そんなふうにして二週間以上が過ぎ、十週に入った土曜日。二葉は早く目が覚めたので、ベッドを出て和室を覗いた。
奏斗は来客用の布団で横向きになって眠っている。二葉は足音を忍ばせて部屋に入り、布団の中にそーっと潜り込んだ。奏斗と向かい合うように体を横たえて、彼の寝顔をじぃっと見る。
少し長めの前髪は洗いざらしで、濃いまつげが頬に影を落とし、やや薄めの唇はかすかに開いている。キリッとした二重の目が閉じているからか、どことなくあどけなさを感じた。
こんなにも近くで彼をじっくり見るのは、ロンドンの夜以来かもしれない。
(奏斗さん)
切なさと愛おしさが募って、二葉は彼のパジャマの腕にそっと頭をのせた。
「ん……」
奏斗が吐息を零して身じろぎした。起こしてしまったのかとヒヤリとしたが、彼は逆の手を二葉の体に回してギュッと抱きしめた。
(子どもができたから結婚してくれるだけなのかも……)
そんなことを考え出すとなかなか眠れず、二葉は何度も寝返りを打った。
そんなふうにして二週間以上が過ぎ、十週に入った土曜日。二葉は早く目が覚めたので、ベッドを出て和室を覗いた。
奏斗は来客用の布団で横向きになって眠っている。二葉は足音を忍ばせて部屋に入り、布団の中にそーっと潜り込んだ。奏斗と向かい合うように体を横たえて、彼の寝顔をじぃっと見る。
少し長めの前髪は洗いざらしで、濃いまつげが頬に影を落とし、やや薄めの唇はかすかに開いている。キリッとした二重の目が閉じているからか、どことなくあどけなさを感じた。
こんなにも近くで彼をじっくり見るのは、ロンドンの夜以来かもしれない。
(奏斗さん)
切なさと愛おしさが募って、二葉は彼のパジャマの腕にそっと頭をのせた。
「ん……」
奏斗が吐息を零して身じろぎした。起こしてしまったのかとヒヤリとしたが、彼は逆の手を二葉の体に回してギュッと抱きしめた。