小児科医は癒やしの司書に愛を囁く

「よし、赤ワインを開けよう。とっておきがあるぞ」

 ふたりで乾杯すると美味しい夕飯を食べた。

「美鈴。お父さんは今どこに住んでいるんだ?」

「え?急になんですか?」

「いや、知っておくべきだろ。美鈴に何かあったら俺は誰に連絡したらいいのかということだ。美鈴はもう俺の父のことは知っているし、母のことはいずれ話すが教えてくれてもいいだろ」

「あ、はい。父は前住んでいた地域にマンションを買ってそこに家族で住んでます。まだ中学生の男の子がひとりいます。一応弟ですけど、赤ちゃんの時にあったっきりです」

「……そうか」

「連絡先はメールで送っておきますね」

「ああ。ありがとう。それで?住田病院はどうだった?」
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