後ろの席の五十嵐くんと私の、2人だけの秘密
思考を巡らせているうちに8時10分になったので、五十嵐くんを起こすために、私は起き上がった。
『五十嵐くん、起きて起きて。』
五十嵐くんの肩に手をかけて軽く揺さぶる。
『ん…松田さん…?』
目をこすりながら起きた五十嵐くんは、まだ寝ぼけてるみたい。
『起きて。そろそろ教室に行かないと――』
『やだ。まだ寝る。』
そう言うと五十嵐くんは、私の腰に手を当てて、引き寄せた。
「ひゃっ」
思わず変な声が出て慌てて口元を手で塞ぐ。
そんな私を他所に、五十嵐くんは目を瞑ったまま、まだスヤスヤ眠ってる。腰のあたりに五十嵐くんの息がかかって…
『五十嵐くん!もう起きてよっ』
顔が熱くなるのを感じながら、たまらず五十嵐くんの肩を叩いた。
すると、んーっと背伸びして私の方を見上げると、いかにも気持ちよかった、というような顔をして爽やかに『はよ。松田さん』なんて言うもんだから…
――もう、むりっ!
心臓のドキドキが最高潮に達した。