後ろの席の五十嵐くんと私の、2人だけの秘密

授業が始まってプリントが配られ、後ろを振り向くと、ふと五十嵐くんの視線に気付いた。


なんとなくだけど、プリントを回す前からじっと見られていたような気がする。


気まずくて、視線を外して前に向き直る。


授業が始まって黒板に書かれていく文字を書き写していると、トントンと、肩を叩かれた。


肩越しに後ろを向くと、五十嵐くんが小さなメモを差し出した。


受け取って前に向き直り、先生に見つからないようにメモを開いた。



『なんで髪切ったの?』


――え、なんでって…



『最近、暑いから。』



メモの下に返信を書いて、周りの人に気づかれないように後ろにメモを渡す。


するとすぐにメモが、返ってきた。

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