後ろの席の五十嵐くんと私の、2人だけの秘密
『男子寮?もしかして五十嵐くんって寮生だったの?』
びっくりしてそう尋ねると『うん』と五十嵐くんは頷いてそのまま進んでいった。
すぐそばにある角部屋の出窓をカラカラと開けると『ここ、俺の部屋』と言って中に入った。
――え!?いきなり五十嵐くんの部屋に…!?
戸惑う私を見て、五十嵐くんが『もしかして嫌?』なんて寂しそうに聞くから、ブンブンと頭を振った。
ローファーを脱ぎ、五十嵐くんの差し出してくれた手を取って、中に入る。
「…すご。綺麗。」
思わずそう呟きながら、部屋の中を見回した。
きちんと整理された室内。
サッカー選手のポスターとかユニフォームとか貼られているあたり、ホントにサッカー好きなんだなって分かる。
私が部屋の中を眺めていると、五十嵐くんが後ろからゆっくりと、首元に腕を回してきた。
途端に心拍数が上がる。
ここに来るまでに上がっていた心拍数が、それはもう、極限までに上がっていく。