後ろの席の五十嵐くんと私の、2人だけの秘密

「やっと松田さんの香りをゆっくり嗅げる…。」


そう言って、私の首元に五十嵐くんが顔を埋める。


髪を切ったから、吐息が直接首元にかかってくすぐったい。


変な声が出そうなのを我慢しながら「昨日、そんなに眠れなかったの…?」と私が聞くと、五十嵐くんは首元に顔を埋めたまま、コクッと頷いた。


「昨日どころじゃない。最近また毎日眠れなくて…。朝のあの時間がなくなってからまた元に戻ったから辛かった。松田さんが保健室で添い寝してくれてた頃は、毎日すごく調子よくて……」


五十嵐くんはそう言うとゆっくり顔を上げた。


「…やっべ。もう眠い。」


「え。」


「早くこっち来て。」


そう言うと、五十嵐くんはベッドまで私の手をとって歩き、布団を剥いで中に入った。

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