後ろの席の五十嵐くんと私の、2人だけの秘密

――あ、寝ちゃった。


寝不足とサッカーの練習で疲れてたのかな。


さっきまで話をしていたのに、すごいスピードで寝れるんだ。
そう思うと少し笑っちゃう。


好きな人に腰を引き寄せられたまま、ベッドに横になる。


これ以上、ドキドキするシチュエーションなんてあるだろうか。


今日は頭痛薬を飲んでいない上に、好きな人と密着しているというシチュエーションが刺激的すぎるせいで、頭がはっきりしていて眠くなりそうにない。


――あれ、ちょっと待って。


今日、思考がやたらはっきりとしているのが嫌になるくらい、気付きたくないことに気づいてしまった。


――好きな人の横にいる時って、こういう風に眠くならないのが普通じゃない…?


いくら睡眠不足って言っても、もし相手が好きな人だとしたら、こんなシチュエーションで平然と眠ったりしないんじゃないかな…?


もう私達は高2なんだし。「そういうコト」が起きてもおかしくないはず。


でも五十嵐くんは「そういうコト」をしようなんて雰囲気は1ミリも出してこない。

< 37 / 76 >

この作品をシェア

pagetop