後ろの席の五十嵐くんと私の、2人だけの秘密

――五十嵐くん、どういうつもり?私が行くからって…そんな、私と一緒にいたいって思ってくれてるのかなって思うじゃない。


「待って、松田さん。」


高身長の五十嵐くんが私に追いつくのなんか簡単で。
私達は横並びに並んで、廊下を靴箱の方まで歩いた。


「今日行くクレープ屋さんって、よく行くの?」


「うん、亜紀とどこか行こうって言うと、だいたいそのクレープ屋さんには行ってるかな。」


「へぇ。松田さんのおすすめは?」


「いちごバニラ!いちごが入って、そこにバニラアイスも入ってるの。」


「そうなんだ。俺、いちごは好き。甘いの得意じゃないけど、果物はよく食べるよ。」


「そうなの!?意外〜」


「そう?バナナとか、朝練ある日の朝ごはんでよく食べるよ。」


「そっか。運動前に食べると良いっていうよね。」


「そうそう。3本は食べるかなー。」


「え、食べ過ぎじゃない!?」


「そ?それプラス寮の朝ごはん食べても、朝練したら2限目の休み時間にはお腹空いてるよ。聞こえたことない?俺の腹の音。すごいデカいけど。」


「あー…たまにすごい音鳴ってるなって思ってたけど、あれ五十嵐くんだったんだ?」


「やっべ。マジで聞こえてた?」


「前の席だしねー。」


私がそう言って笑うと、五十嵐くんがちょっと恥ずかしそうに口元を抑えて笑った。

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