後ろの席の五十嵐くんと私の、2人だけの秘密

「どうやったら俺のこと…好きになってくれるの?」


「え?」


言われたことの意味が分からなくて思わず聞き返した。


五十嵐くんは、じっとまっすぐ、私を見つめてる。


二重まぶたの大きな目が、なんだか悲しそうにも見える。


「どうやったら俺のこと、好きになるんだよ。俺、マジで松田さんの眼中にないわけ?」


「え?…なに?どういう…」


――これって好きって言われてるってこと?


突然のことに戸惑ってる私を見て、五十嵐くんは我慢の限界、と言わんばかりの表情で言葉を発した。


「俺は松田さんが好き。だからいい加減、松田さんも好きになってよ、俺のこと。」


「え…っと…」


――何!?なんで?なんで私のこと好きなの?そんなの…


「添い寝して欲しいから好きってこと?」


俯いたまま、そう尋ねると「それもある」って五十嵐くんが呟いた。


ちゃんと立ってるはずなのに、足が震えて体がぐらつく。


なんだ。


やっぱり添い寝して欲しいだけじゃん。


「…じゃあ添い寝するよ。」


「……は?」


「だって、添い寝して欲しいんでしょ?五十嵐くんの好きって、そういうことじゃないの?」


五十嵐くんを見ると、目を大きくして、びっくりした表情。


図星ってことかな。

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