タイムカプセル
完全に船酔いが回復していなかったため、列で時間をつぶすのも悪くないとも思っていたが、早く入れるに越したことない。私は避難して以来、三十五年ぶりに故郷に足を入れた。

我が国とは違う、異世界に入った気分だった。懐かしい気持ちはなく、同じような建物がいくつもあり、食事処もジャンクフードを扱う店しかなかった。
< 15 / 30 >

この作品をシェア

pagetop