婚約破棄されたので、好きにすることにした。
それが、前世を思い出してからずっと抱いている印象である。
「クロエ、受付はこっちだ」
そんな女性達を睨むようにしていたエーリヒは、クロエの手を取って歩き出した。クロエに向けられていた視線が、いっせいに彼に集まる。
煌めく銀髪に、人形めいた美しさの容貌。
女性達の熱っぽい溜息まで聞こえてきたが、エーリヒは視線を向けられることさえ不愉快そうだ。繋いでいた手に力が込められているのがわかった。
どんな目に合えば、ここまで女性不審になるのだろう。
夢で見た王女は可愛らしい容貌をしていたと思うが、中身はクロエの父や元婚約者よりも酷かった。あれが本当の王女なのか確かめていないが、おそらく確定だろうと思っている。
(もうあんな王女に、エーリヒは渡さないからね)
繋いでいる手に、クロエも力を込めた。
新規ギルド員になるための申し込みをしている間、エーリヒはクロエの腰に手を回してしっかりと抱きしめている。
(さすがに人前で恥ずかしいけど……)
振り払う気になれないのは、抱きしめられているのではなく、縋られているように思えるからだ。
「クロエ、受付はこっちだ」
そんな女性達を睨むようにしていたエーリヒは、クロエの手を取って歩き出した。クロエに向けられていた視線が、いっせいに彼に集まる。
煌めく銀髪に、人形めいた美しさの容貌。
女性達の熱っぽい溜息まで聞こえてきたが、エーリヒは視線を向けられることさえ不愉快そうだ。繋いでいた手に力が込められているのがわかった。
どんな目に合えば、ここまで女性不審になるのだろう。
夢で見た王女は可愛らしい容貌をしていたと思うが、中身はクロエの父や元婚約者よりも酷かった。あれが本当の王女なのか確かめていないが、おそらく確定だろうと思っている。
(もうあんな王女に、エーリヒは渡さないからね)
繋いでいる手に、クロエも力を込めた。
新規ギルド員になるための申し込みをしている間、エーリヒはクロエの腰に手を回してしっかりと抱きしめている。
(さすがに人前で恥ずかしいけど……)
振り払う気になれないのは、抱きしめられているのではなく、縋られているように思えるからだ。