婚約破棄されたので、好きにすることにした。
最初にクロエを見て嫌な顔をしたギルド員も、さすがに仕事のときはきちんと対応してくれた。
(もしかしたら、それもエーリヒがいるから?)
それは、誰もが見惚れるほどの美形だからという理由ではない。
エーリヒの銀髪は、父であるアウラー公爵譲りである。
北方の人間という可能性もあるが、貴族かもしれないと思えば、彼の機嫌を損ねてはいけないと考えたのだろう。
この国の力関係ははっきりしている。
王族、貴族、一般市民。正規の手続きで移住した外国人。そして移民だ。
「登録はこれで終わりです。質問がありましたらどうぞ」
淡々とそう言う受付の女性に、クロエは振り返ってエーリヒを見た。
「ええと、彼とパートナー登録をしたいんですが」
「それと、クロエの魔力登録を」
黙って見守っていたエーリヒがそう口を挟む。
「魔力登録?」
聞いたことのない言葉に、クロエは首を傾げた。
「魔力……。あの、魔導師なのですか?」
受付の女性の口調が、急に丁寧なものになった。
「そうだ。クロエは魔石が作れるから、トラブルを防ぐためにも魔力登録が必要だ。手続きをしてくれ」
「ま、魔石を?」
(もしかしたら、それもエーリヒがいるから?)
それは、誰もが見惚れるほどの美形だからという理由ではない。
エーリヒの銀髪は、父であるアウラー公爵譲りである。
北方の人間という可能性もあるが、貴族かもしれないと思えば、彼の機嫌を損ねてはいけないと考えたのだろう。
この国の力関係ははっきりしている。
王族、貴族、一般市民。正規の手続きで移住した外国人。そして移民だ。
「登録はこれで終わりです。質問がありましたらどうぞ」
淡々とそう言う受付の女性に、クロエは振り返ってエーリヒを見た。
「ええと、彼とパートナー登録をしたいんですが」
「それと、クロエの魔力登録を」
黙って見守っていたエーリヒがそう口を挟む。
「魔力登録?」
聞いたことのない言葉に、クロエは首を傾げた。
「魔力……。あの、魔導師なのですか?」
受付の女性の口調が、急に丁寧なものになった。
「そうだ。クロエは魔石が作れるから、トラブルを防ぐためにも魔力登録が必要だ。手続きをしてくれ」
「ま、魔石を?」